2020年度
歯学部へ行こう 「入試のポイント」 Vol.5
いよいよ受験シーズンに突入しました。日に日に寒さが増していますので、風邪などひかないよう健康管理には十分注意をしてください。外出後はうがい手洗いを心掛け、受験本番に向けて体調を崩さないように気をつけてください。限られた日にちで効果的な学習を励行し、第一志望の大学に向けて精一杯頑張って、悔いのない受験をして下さい。
今回は、入試の最終チェックポイントを私立大学と国公立大学に分けてご紹介します。
【私立】
2010年度から5年連続で志願者が増加していた私立歯学部は、2016年度より減少に転じましたが、2018年度・2019年度共に微増しました。
東京歯科大学・日本大学・日本歯科大学・昭和大学などは、競争率も高く、高い学力が求められます。これらの大学の一般入試やセンター利用入試では、国公立志望者や医学部志願者が併願で受験するケースも多く、英語・数学・理科1科目は、しっかり実力を伸ばしておく必要があります。
私立歯学部では小論文や面接が課されることが多く、特に小論文は、対策が後回しになりがちなので、得意ではない人は早目に対策をしておきましょう。面接や出願時の志望理由書を書くときのためにも、なぜ歯学部に進学したいのか、なぜこの大学へ進学したいのか、将来はどうしたいのか、しっかり考えておくことも大切です。
私立歯学部の入試は、多様化が進んでいます。「公募推薦入試」「指定校推薦入試」「一般入試」の他、「AO入試」や「後期試験」「センター利用入試」と様々な入試が行われ、しかも「公募推薦」や「AO入試」などは複数回実施されるケースもあります。さらに「編入試験」や「同窓子女入試」「帰国子女入試」を実施する大学もあります。現役生であれば、推薦入試はその年だけの大事な機会です。
このように、選抜方法が多様で、一つの大学を複数回受験できるようになっており、志望校については可能な入試は恐れず、受験しましょう。私立歯学部受験を勝ち取るためには、基本的な問題を何度も演習する事に尽きます。基本問題の得点は、平均50~60%以上が必要です。センター利用入試では、70%程度の得点が必須となります。
【国公立】
受験者数は5年連続で増加、2016年度から減少に転じましたが、2018年度以降は微増しました。 医学部志望の学生が、併願する学部として、歯学部・薬学部を考えるケースが以前より増えており、それが、受験者数の増加、難易度アップに影響していると考えられます。
前期試験は、センター試験で5教科7科目(外国語・数学ⅠA・数学ⅡB・理科2科目・地歴公民1科目・国語)が課され、2次試験は英語と数学(数学Ⅲまで)と理科2科目が課されます。(例外あり)。12大学中、7大学で2次試験の配点比率が高く、英語・数学・理科ともに論述力を磨き、応用力をつけておく必要があります。また、多くは面接が課されます。
後期試験では、北海道大学以外はセンター試験の配点比率が高く、2次試験は、ほとんどが面接・小論文と、英語や総合問題などの組み合わせです。後期試験の場合、センター試験での高得点が合格のポイントと言えるでしょう。
AO入試は、北海道大学、東北大学、広島大学、九州大学、長崎大学、九州歯科大学の6大学で行われます。センター試験と面接や小論文が課され、5~10人を募集します。
推薦入試が行われるのは、新潟大学、大阪大学、岡山大学、徳島大学、鹿児島大学の5大学で、いずれの大学もセンター試験と面接・小論文重視です。
平均的にセンター試験は、80~86%の得点、2次試験は偏差値60以上が必要です。
下記の入試チェックポイントもご確認ください。
- 入試日程をカレンダーにし、入試までに必要な学習の準備を始める。
- 9月・10月の模試の結果が悪くてもあきらめずに学習を続ける。
- 2020年度入試はすでに新課程入試6年目。しっかり準備をして臨む。
- 2期・後期入試も十分にチャンスがあるので3月まで学習を続ける。
- 志望大学の過去問題レベルを時間内にできるようにトレーニングする。
- 面接練習は必ず行う。その際、願書の志望動機は必ずコピーしておく。
- 小論文は実際に書いて練習する。必ず添削を依頼する。
- 日々の復習と限定期間での学習法の確立を意識してください。入学以後に最も必要とされます。(CBTや国家試験に大きく影響)
合格を心よりお祈りいたします。